藍青

〜晴れ時々日記〜 SHOがつづる短歌、旅行などなどの日記です。
香川県に住んでいるバイク好きです。愛車ヤマハYZF-R6の話も、書いていきます。
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2012年GW東北・北海道ツーリングその5
5月3日 627.0km の続き

14時20分に厚岸を出発して、北太平洋シーサイドラインに入る。ここは途中まで自転車日本一周で走っており、でもあまりのアップダウンに音を上げて内陸に逃げてしまったという思い出の道。今日は半日で走ってしまうけど、日本一周では悪天候にも見舞われ3泊を要した思い出の道。

自転車でヒーヒー言いながら登った山道もR6にとっては物の数ではなく、ただ霧で視界が悪いため、動物の飛び出しには細心の注意を払う。今回の旅では鹿で4回、キタキツネで2回急ブレーキをかけており、北海道の野生動物は本当に危ない。

北海道では夜間走行をなるべく避けるのも動物との接触事故を避けるため。私自身、群馬での話だけど時速80kmで鹿と衝突して、バイクは一発廃車、私も前方宙返りして藪に落ちて偶然無傷という、九死に一生の目にも遭っている。もう二度とあんな目には遭いたくない。次はもう無傷では済まないだろう、というか次またあんな目に遭ったら、たぶん今度は死ぬだろう。

14時48分に琵琶瀬展望台に到着。前回は湿原がよく見えたものだけど、今回は完全に霧の中。山を降りて霧多布の街の中に入り、前回泊まった宿を探したのだけれど、結局は分からなかった。

霧多布から、さらに霧の中を走る。晴れたら景色が良いのだろうけど、今回は本当に霧の中。羨古丹駐車場という、たしか自転車日本一周でも休憩した場所で休憩したら、反対側から来たカップルの車と一緒になった。今日は落石から納沙布経由で来たとかで、私が半日以下で走るコースを1日かけている。こういう旅もきっと楽しいだろうと思うのだが…現状ではちょっと無理。

初田牛でJR根室本線と合流。根室までほぼ並行して走る。鉄道の旅もきっと楽しいはず…(もちろん根室本線のこの区間に乗ったことはあるけど)なのだけど、バイクの機動力を知るとバイク旅になってしまうのだよな。

落石では、落石岬にも寄らないで先を目指す。本当は寄りたいところがたくさんあるのだけど、今回は納沙布岬まで日本一周を完結させなければいけない。とにかく、そうでなければ今回は帰れない。でも明日は朝から暴風(強風ではない!)の予報が出ており、納沙布にバイクで行くのは絶対に無理。何が何でも今日の日没前に納沙布岬まで往復しなければならないのだ。

今日の日記に雨の話が帯広周辺でしか出ていないけれど、実は「山では雨男、海では晴れ男」の本領発揮で、池田以来一度も雨には降られていない。でも、これはあくまでも奇跡なのであって、今日は釧路以西の北海道太平洋岸の全域で大雨が降っているのだ。たまたま北海道の東の果てまで雨雲よりも速く逃げたから、雨に降られなかっただけ。

昆布盛を過ぎて、花咲で漁港に下りてみる。広々とした道。ロシア語の看板のたくさんある漁港。まるで日本じゃないみたい。そして、ここは日本の中の外国なのだろう。花咲漁港の近くで給油して、納沙布岬までの所要時間を聞く。ギリギリ日没には間に合いそうだ。

根室の町に入り、折り返してJR最東端の駅、東根室へ。ここも自転車日本一周で来ているはずだが、JRの列車から降りたことはない。1日に何本かしか列車の走らない駅に通じる、腐ったような舗装路ともダートとも言いかねる道が、いかにも最果てという感じがする。

少し道に迷ってから、ようやく納沙布岬へ向かう道を見つける。近くにあるはずのライダーハウス「インディアンサマーカンパニー」が見つからず、結局は別の宿に泊まることにする。

根室半島をひたすら東に走る。森林限界を超えたかのような、木の生えない原野をひたすら貫いて道が伸びていく。14年前には勢い込んでペダルを漕いだ同じ道を、今度はバイクで飛ばしていく。納沙布岬に来るのは4回目だけれど、今回は初めて完全に霧に閉ざされた納沙布だ。

日本最東端の郵便局がある歯舞を過ぎ、なおも東に走っていると、見覚えのある門が見えてくる。標識に従って右折して、16時53分に納沙布岬に到着。これでとうとう、本土四端(宗谷岬、納沙布岬、神崎鼻、佐多岬)、そして2012年5月現在、バイクとフェリーで行ける日本四端(宗谷岬、納沙布岬、瀬長島、荒崎)にR6ですべて到達した。本当は与那国島、そして波照間島まで行きたいのだが、沖縄〜石垣島のフェリーがない現在では不可能。沖縄本島がフェリーとバイクで行ける日本最西端、そして最南端になる。

これであと1回の旅で、浜松〜久里浜を走れば自転車と併せた日本一周が完了し、市川の実家まで帰ればバイク単独でも日本一周が完了する。自転車日本一周から14年間追い続けた夢が、いや賀曽利隆の「50ccバイク日本一周二万キロ」を読んだ高専時代から数えれば20年間追い続けた夢が完結する。

2007年5月に、自転車日本一周ではとうとう辿り着けなかった鹿児島県の大根占〜佐多岬をヤマハFZ400で走って再開した日本一周が、とうとうあと1回の旅で完結できる場所までやってきた。今思うと、1998年11月に鹿児島県指宿で自転車日本一周を中断してから、2007年5月に大根占からバイク日本一周の旅を再開するまで、9年の間よく一度も日本一周を諦めなかったものだ。体調を崩して草津温泉に4年間住んでいた間も、バイクの免許もまだ持っていないのに、体を動かすこともままならない布団の中で、バイク雑誌を眺めながら「どのバイクで、どうやって日本一周しようか」と飽きもせず考えていた、そんな自分がいたからこそ、今の自分がいる。

今から思うけど、きっと日本一周を達成したら泣くんだろうな。ありとあらゆる困難に負けなかったから、構想から20年、着手から14年、バイクで再開して5年、今のバイクに乗って3年でここまで辿り着いた。普通に一括で一周していれば見えない景色も、きっと原付時代から数えて延べ7年間に107,000km走った中でたくさん見たはず。

まだ完結はしていないけど、日本一周という言葉がものすごく重い14年間だった。早く解放されたいような、もう少し達成間近の気持ちを味わいたいような、複雑な気分だ。

もっとも、今日の納沙布岬は感傷も吹き飛ばすような濃霧で、北方四島なんて見えやしない。でも、こういう納沙布も、これはこれで良い。満足して17時20分に出発した。

20分ほどで根室の市街に戻り、明日に備えて燃料補給する。根室駅まで来たものの、もう日没。さすがに疲れてこれ以上動く気がしない。それに夜間は野生動物との衝突の危険も大きいから、今日はこれ以上走りたくない。根室駅の看板に出ていた「たかの」という民宿に素泊まり3500円で泊まることにする。18時29分に辿り着いたら、ドッと疲れた。

せっかく根室に泊まるので、晩御飯はエスカロップを食べたい。エスカロップとはバターライスの上に豚カツを乗せてデミグラスソースをかけた根室のローカルフード。地元の名店「どりあん」に向かうと、HTBの深夜番組「おにぎりあたためますか」のサイン入りポスターが大きく張ってあった。味もなかなか。カロリーが気になるけど、おいしい。

「どりあん」を出ると霧の根室の町で風が泣いている。明日はきっと、大風が吹くのだろう。部屋に帰って、少し寝てから「かきめし」とサッポロクラシックで晩酌したのだった…と言いたいけど、目覚めた時間が遅すぎて深夜すぎて、「かきめし」はただの夜食になり、サッポロクラシックはダッフルバックの底にしまわれたのだった。
| SHO | バイク日本一周 | 21:44 | comments(0) | - |

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